減衰量

技術部 福田 裕実

減衰量は、高周波信号が同軸ケーブルを伝送する際に、単位長さあたりの減衰を表す指標でdB/m(デシベル毎メートル)で表されます。同軸ケーブルを伝送する高周波信号は、距離とともに減衰します。
 
減衰量は、周波数が高くなるほど大きくなります。これは、高い周波数の信号は伝送する際により多くのエネルギーが必要なためです。
 
減衰量と似た指標に挿入損失(Insertion Loss)があります。挿入損失は、ケーブルを挿入した際に発生する高周波信号の減衰を表す指標で、コネクタや端子などの接続部で発生する減衰も含みます。
 
減衰量はケーブルそのものの特性を表す指標であるのに対し、挿入損失はケーブルだけでなく接続部も含めた全体の損失を表す指標と言えます。
 
減衰量は、ケーブルの材質や構造によって変化します。例えば、太いケーブルや誘電率の低い材質のケーブルは、減衰量が小さくなります。これらの点を踏まえ、使用目的や環境条件に合った同軸ケーブルを選んでください。

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