ソーラー充電における状態完了について

企画開発課 等々力修司

今回は充電モジュールWSCシリーズの充電完了はどのように制御しているのかをご説明します。
結論を先に書いてしまうと「WSCシリーズは充電完了をしない」という内容になります。
 
スマートフォンやモバイルバッテリーは、充電が100%になると自動的に充電が停止します。これは過充電を防ぐための重要な機能であり、バッテリーの寿命を延ばすためにも欠かせません。しかし、ソーラー電源の場合、充電完了の判断が難しくなります。具体的には、電流が下がる理由がバッテリーの充電完了によるものか、あるいは日照量の低下によるものかを区別するのが非常に困難だからです。このため、充電完了を正確に検出することが難しくなります。
 
WSCシリーズでは、充電完了を検出せずバッテリーにできる限り電力を蓄えることを優先しています。
日照量の変化や電流の変動によって充電を止めるのは効率的でないため、充電完了の検出を行わない方が実際のソーラー電源システムには適していると判断されました。
また、WSCシリーズには過充電保護機能があり、且つ夜間には充電が停止するので過充電のリスクが低いことも理由です。
 
もちろん、ACアダプターや安定化電源を使用してWSCを通常の充電器として使いたい場合は、「充電完了を検出する」カスタムも可能ですので、お気軽にお問い合わせください。
 

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